- new house -
ニューハウス2014(2013年6月)
敷地:東京都港区
用途:個人住宅 
階数:2階建  
延床面積:46.4㎡  
構造:鉄骨造


●優しい建築の解体

東京が、あるいは都市が、当たり前のように変わり続けるという前提に対し、
少し抵抗感を示したい。そういう気持ちで、この建築を考えました。坂が多く残る三田の地形。路地によって形作られる敷地周辺の生活。まだらに生える雑草。こうした営みが今後も残り続けて欲しい。そんな強い気持ちがあります。

かといって、単純に強いコンセプトを押し出すだけでは、地域には伝わらないだろうな、とも思いました。それ以前に、ひょっとしたら、もっと都市化して欲しいと考えている住民もいるかもしれません。そうした意味では、僕らの建築、その考え方も数ある意見の一つに過ぎません。重要なのは、意思の表明の仕方だろう、と私達は考えました。

地域と入り混じりたい。そのために、完結した住宅を少しずつ解体、不完全なものに変えていく方法を採りました。その操作はデコンにも似るのですが、もう少し優しく、あるいは曖昧に、感覚的に、「開こうとする意思」が周囲に伝わればいいなという気持ちから建築の解体を行います。

風が通りぬけて欲しい、路地を引き込みたい、時には人を呼び込みたい、地域の人と交流したい。植物を育てるのも良いし、猫が建物の間を通り抜けてくれても良い。

この建築もまた、変わり続ける都市環境の一つであるということは否めません。しかしそれならば、地域を残すために環境を変えたい。
それが都市に生きる新しい建築の形だと、私達は考えます。
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